説明
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こちらは、1808-1811年 英国東インド会社(British East India Company)マドラス管区(Madras Presidency)発行 1/2パゴダ(Half Pagoda)銀貨、「Large English Letters(大型英字)」ヴァラエティ、NGC MS61 鑑定品になります。
本コインは、英国東インド会社のインド統治末期、19世紀初頭の南インド貨幣史を語る上で欠かすことのできない極めて重要な銘柄です。マドラス管区(現タミル・ナードゥ州チェンナイ)は、東インド会社が17世紀半ば(1639年)にフォート・セント・ジョージ(Fort St. George)を築いて以来、南インド統治の中核拠点として発展し、ベンガル管区・ボンベイ管区と並ぶ三大プレジデンシー(管区)の一角を成しました。
南インドでは古来より、ヒンドゥー諸王朝が伝統的に発行してきた金貨「パゴダ(Pagoda)」が経済の中軸を担い、その精神的・象徴的価値は単なる貨幣を超えて宗教的・文化的アイコンとして機能していました。
東インド会社マドラス管区は、この南インド独自の伝統通貨体系を尊重しつつ近代的銀貨幣制度を導入する過渡期として、1808年から1811年にかけて本「ハーフパゴダ銀貨(1/2 Pagoda Silver)」を発行しました。それまで主流であった金パゴダの伝統意匠を受け継ぎながらも、近代英国式の機械打刻と銀貨幣化を実現した画期的銘柄であり、東洋伝統と西洋近代の融合を象徴する歴史的転換点に位置する貨幣として、世界中のコレクターに愛されています。
本品の意匠は、南インド・アーンドラ州ティルマラに聳える世界有数のヒンドゥー教聖地「ティルパティ・ヴェンカテーシュワラ寺院(Tirupati Venkateswara Temple)」の壮麗な「ゴープラム(Gopuram/寺院塔門)」を表面中央に大胆に配置。
同寺院は南インド最大の聖地として、現在も世界で最も多くの巡礼者・参拝者を集める寺院の一つとして広く知られ、その象徴的塔門が本コインの最大の魅力となっています。
なお本「Large English Letters(大型英字)」タイプは、同期発行された「Small English Letters(小型英字)」タイプとペアを成すヴァラエティで、英字「HALFPAGODA」の字体・大きさによって区分される細分タイプの一方にあたります。コレクターの間ではタイプ別収集の対象として高い人気を誇る貴重な銘柄です。
表面:南インド・ティルパティ寺院の壮麗なゴープラム(塔門)を中央に配置。周囲を16の星々(占星術的シンボル)が取り囲み、上部に大型英字で「HALFPAGODA」、下部にペルシア語で「نصف پگوڈا」(Nisf Pagoda/ハーフパゴダ)の銘文、両側に銘文・装飾が配されます。下部には水を表す波線と蓮華のシンボルも含まれます。
裏面:ティルパティ寺院本尊である主神ヴェンカテーシュワラ(Venkateswara/ヴィシュヌ神の化身)の正面立像が中央に小さく繊細に表現され、複数の同心円状の星帯、外周にタミル語・テルグ語・ペルシア語の銘文(パゴダ価値、額面、発行者表記)が円周状に配されます。多文化共存社会としての南インドを象徴する、文字文化のモザイクが表現された壮観な意匠です。
【スペック】
銀品位:高純度銀(東インド会社規格)
重量:約21.06g
直径:約32mm
額面:1/2パゴダ(Half Pagoda)
発行:1808-1811年 東インド会社 マドラス管区(マドラス造幣局/フォート・セント・ジョージ)
ヴァラエティ:Large English Letters(大型英字)タイプ
【鑑定情報】
NGCにてMS61の鑑定を獲得しております。
発行から約215年を経た19世紀初頭東インド会社銀貨でMS(ミントステート)等級を維持する個体は希少で、ゴープラム塔門の繊細な彫り込み、ヴェンカテーシュワラ立像のディテール、多言語銘文の判読性いずれも良好な、東インド会社銀貨の中でも極めて状態の良い個体です。
【オークション情報】
海外でも出品は少ないですが、MS65が2021年1月に65万円(5760×103.8(当時為替)×1.1(輸入消費税))で落札されております。

直近では同コインAU58が2026年4月に32万円(1830×159.07(当時為替)×1.1(輸入消費税))で落札されております。

国内でも状態の良いコインの出品が少ないですが、オークションワールドでは同コインAU53が2025年10月18日に166500円で落札されております。

インドは経済、人口とも成長著しく、コインの将来性も期待されています。デザインが秀逸な1/2パゴダ銀貨のMS鑑定品は今の内に手に入れておく事をおすすめします。
東インド会社コインコレクター、英領インド初期貨幣愛好家、南インド・ヒンドゥー文化に関心をお持ちの皆さま、ティルパティ寺院・ヴェンカテーシュワラ信仰に縁の深いコレクター、また「パゴダ」貨幣史にご興味のある皆さまに、是非ご検討頂ければ幸いです!














